シパダンのハンマーヘッド:本当の遭遇確率
ここで10年潜ってきて、シパダンのドロップオフからハンマーヘッドを見たのはほんの数えるほどです。それでも、そのうちの1回は今でも私の中で最高の水中体験の1つとして心に残っています。紫色の海中からシュモクザメのシルエットが浮かび上がり、私たちをつまらないと判断したのか、再び青の中に溶けていったのです。この頻度が、嘘偽りのない「本当のところ」です。この記事は、約束ではなく「確率」についてのお話です。
目次
本当の遭遇確率
シパダンは、冷たい海の隠礁(海山)のような「ハンマーヘッドの名所」ではありません。ここは、深い場所でハンマーヘッドたちが回遊するのと同じ青い海と繋がっている、外洋の島なのです。目撃例は毎年あります。深く、ほんの一瞬で、最初から探していたダイバーだけがその姿を捉えることができます。「確実にハンマーヘッドが見られる」と謳っている人がいたら、それはお天気商法のようなものです。
チャンスが訪れる時期
過去10年間のログブックとダイブガイドたちの噂話から見えてきた傾向があります。水温が下がる時期、つまりサーモクラインによって冷たい水の層がレクリエーションダイビングの深度まで上がってくる時や、他のダイバーがまだ少ない早朝の1本目は確率が上がります。私が一番頼りにしているのは、深場にあるくっきりとしたサーモクラインです。ハンマーヘッドはその冷たい側を好む傾向があります。とはいえ、これはあくまで「傾向」であって、予定表ではありません。
どこで出会える?
報告のほとんどは、潮流が当たる深場のコーナーで上がっています。定番なのはSouth Point(シパダン)ですね。また、島の外洋に面したポイントの深場など、ドロップオフの壁と動く外洋の海水がぶつかる場所ならどこでもチャンスがあります。ポイントの詳細については、私たちのシパダンダイビングのページをご覧ください。目撃されるのはサンゴ礁の上ではなく、ほぼ常に青い海(ブルー)の中です。つまり、ダイビング中にどこに注意を向けるべきかが変わってくるということです。
準備の仕方は?
実践的なコツが3つあります。1つ目は、深場でのスキルです。ディープダイビングのスペシャルティを持っていれば、30〜40メートルの水深帯でも緊張することなく動けるようになります。そして、まさにこの水深帯が重要なのです。2つ目は、ガスと減圧の管理。深場で大物に遭遇すると、頭の中で計算なんてしたくない瞬間に無減圧限界時間が削られていきますからね。3つ目は、視線を配る習慣です。サンゴ礁、ブルー、サンゴ礁、ブルーというリズムを決め、ダイビング中ずっとそれを保ちましょう。ハンマーヘッドを見るダイバーは、絶妙なタイミングで壁から目を離してブルーを見ている人が圧倒的に多いのです。
バディにもこのことをブリーフィングしておきましょう。潜る前に、ブルーのどちら半分を誰が見るか、そして合図(額に拳を当てて親指と小指を広げるサインなど)をどうするか決めておきます。リアルタイムでハンマーヘッドを見た喜びを分かち合うことは、後でボートの上で5回語るよりも価値がありますからね。役割分担をして監視するグループの方が、より多く発見しています。地味ですが、実にシンプルです。
嬉しい副産物
この記事を単なるギャンブルの話で終わらせない理由がここにあります。「見られるといいな」と思いながら潜るそのダイビング自体が、すでに素晴らしいダイビングなのです。同じ早朝の同じ深場のポイントでは、オグロメジロザメやイソマグロ、マダラトビエイ、時にはイトマキエイにも出会えます。数日間の滞在で、1日3本のパーミットダイブを通してチャンスを追い求めたとしても、最悪のケースが「1週間のワールドクラスのドロップオフ・ダイビング」になるだけです。「ハンマーヘッド狙い」だと教えていただければ、水温が低く、早く、深い、確率の高いダイビングに寄せたスケジュールを組ませていただきます。
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